Sight #1
2014年
35 x 70 cm
アクリル絵の具、キャンバス

Scene #1
2014年
40 x 120 cm
アクリル絵の具、キャンバス

このたび、BASE GALLERYは下記の要領で国本泰英展を開催いたします。

国本は主として人の群れを描いてきた。
群像の一人一人は全く表情も、固有の色彩も持たない。
まるで影のように描かれるが、輪郭は小さなぶれを帯びて、確かなようでどこか儚げに見える。
広場、交差点、街角、日々の暮らしはほとんど群れの場所で営まれると言っていい。
私たちは自宅の玄関を確かな「個」を抱えて出かけ、街角や広場で人に紛れて顔を喪失する。
私たちは確たるはずの個と名状しがたい何かとの間を往還する存在だ。
その対象を筆で描くというより、むしろ画布に染みていくような表現で国本は描く。
こうした定かならぬ場所を行き来する素性には描く手跡は不要なのだろう。

本展は国内各地で多数の発表をし、海外でも多くのコレクターを持つ国本の2 度目の個展になります。

皆様のご高覧をご案内申し上げるとともに、広いご喧伝をお願い申し上げます。


作家のことば

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