寺田は現在ニューヨーク在住。2001年以降、自分の手でつくった室内の模型を写真に撮るという手法で作品を発表してきました。
ベイスギャラリーでの2回目の個展となる今回の展覧会では、視点が室内から戸外の空間へと広がり、画面はよりドラマティックな様相を見せています。

模型づくりから撮影にいたるまでの制作の過程は、むしろ絵画制作にも近い直接的で身体的な作業ですが、完成した無人の画面は写真独特の緊張感や距離感を備えています。そこに、見る者ひとりひとりが抱える記憶や感情という個人的な「物語」が投影されるとき、自分の手で積み上げてきたはずのそれらの物語が「美しいつくりごと」にすぎないということに改めて気づかされる――静謐な光景が力強く訴えかけてくるように感じられるのは、そこに存在の不確実さが厳しく映し出されているからなのかもしれません。

今回の個展では新作約20点を展示致します。

寺田 真由美 略歴
展示作品(一部)

ロッキングチェアーと窓050601
ゼラチンシルバープリント
2005

ガラス戸と植木鉢050301
ゼラチンシルバープリント
2005
展覧会カタログ
27x21cm / 14ページ / 図版18点
ケビン・バテルミによるエッセイ「思い描いてみよ」
価格:700円(税込)
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