季 大純 展 Ji Dachun Exhibition

今、中国の現代美術作家は急激に国際市場で伸張を遂げ、大きな話題を呼んでいます。季大純もその中で重要な位置を占め、国際的な評価を得ている作家の一人です。季大純の作品は他の中国作家とは大きく相違しており、ともすれば売れ筋を意識した画風、政治的揶揄をモティーフにする戦略的絵画が多い中で、自分自身の表現を他に迎合することなく追求してきました。

季大純の作品は、大きな余白の中にあるときは古典的な、あるときは毒に満ちたモティーフが伝統的な手法や、ポップな表現で描かれています。これらは変転激しい現在の中国に生きる画家が、自分の人生を彩る生活の事象を自らの解釈で画面に留めたもので、私達にこの国の時代の揺れ動く空気を明らかに伝えてくるものです。

1999年にベイスギャラリーで開催した季大純展は、今や国際的評価を得た季大純の世界初の個展でした。今回は大きな成果を生み出して来た彼の日本における久々の2回目の展覧会になります。