My Things- Book Keeping of 06 B
デジタルプリント
120 x 205 cm
2007

My Things- Book Keeping of 07 B
デジタルプリント
120 x 216 cm
2008

ホンハオは対象物をスキャンしてPC 内でその画像を再構成する。
選ばれる物(My Things と彼は呼称する)はお金、ごみ、チョコレート、薬、ただただ丸いもの、など一つ一つを見れば余りの日常物だけに何の意味もないものばかりだ。
しかし彼のPC 内で集積された圧倒的な物の羅列は私たちに強烈な印象を与え凄みさえ感じてしまう。
ただ集積し繰り返されるだけでそのものが持つ機能、意味が異化されていくがホンハオの物の集積はそれに留まらない。
金といい、チョコレートといい、本といい全て人に幸せを与えながら、過ぎてしまえばその行く手に大きな不幸の陥穽が待ち受けていることは大人なら知っている。作品の持つ凄みや剣呑さはこのパラドックスからくるのだろう。
その上矛盾と皮肉を交えながらも作品は妙に強く美しいのだ。またこの混沌ぶりは激しい変化を見せる北京の作家のみが感受し得た時代の精神からこそ生まれたと言わねばならない。
本、知識も膨大でなければ問題の解決に至らず、しかしその多さゆえに混迷も待っているだろうことは私たちが長じて学ぶことのひとつだ。
ホンハオのMy Things は私たちのものと言い換えてもいいかもしれない。
中国の写真作家として活躍をするホンハオのこの展覧会は近作を集めBASEGALLERYでは2度目の展覧会となります。
既にMOMA、テートモダンにも収蔵され中国の混沌とした過渡期にあってその激しい変化を最もよく表現する作家として益々高い評価を得ています。
是非ご高覧賜りご喧伝賜りますようご案内申し上げます。
洪 浩の略歴
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