聴覚障害を持つ画家・佐藤譲二は、建物などの風景や文字などをコントラストの低いグレーの世界に描き出します。マスキングテープを使った描法により、灰色に沈んだ画面の中に明確で鋭利な輪郭が刻まれます。
描かれるモチーフは、あるものは新聞や雑誌の写真から、またあるものは映画の字幕から写し取られています。その選択は一見脈絡を欠くように見えますが、完成した作品にはすべて、あたたかさと冷たさ、曖昧さと明確さ、意味性と抽象性といった相反する性質が同居しています。そこには、この世界に対する画家自身の揺れ動く感受の在り方が反映されていると同時に、この世界の相対性そのものが視覚的に焼き付けられていると言えるでしょう。
展示作品(一部)

宿舎
53×65.2cm
アクリル/キャンバス
2002

食堂
53×65.2cm
アクリル/キャンバス
2002
展覧会カタログ
27x21cm / 9ページ / 図版6点
西村智弘による評論「機械と無意識ー佐藤譲二の絵画真実」
価格:900円(税込)
佐藤 譲二 略歴
1972埼玉県生まれ
1997東京造形大学美術学部美術?類卒業
主な個展
1998フタバ画廊(東京)
1999フタバ画廊(東京)
「ONE DAY ONE SHOW」FREE SPACE 3(東京)
2000モリスギャラリー(東京)
2001「新世代への視点 2001『絵画』―画廊からの発言―」フタバ画廊(東京)
2003ベイスギャラリー(東京)
主なグループ展
1996「Abflug?」ゼクセルズーム(東京)
1999「第4回アート公募2000入選選抜展」新木場SOKOギャラリー(東京)
2001「リトルネロ―新世代の平面作家たち」文房堂ギャラリー(東京)
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