ラルフ・ペーターズ展
「Sky Lightening」

2009年5月25日(月)~ 6月30日(火)
11:00~19:00 * 日曜・祝日休廊
2009年5月25日(月) 18:00よりオープニングレセプションを行います。


Skyline (Kreta)
2002-2009 C-Print / Diasec 190x66.5cm


Petrol Station (Gelb neu)
1998 C-Print / Diasec 60x80cm

ベイスギャラリーでは下記の要領でラルフ・ペーターズ展を開催致します。
ラルフ・ペーターズはフランクフルト、マンハイムを中心にパリ、マイアミなどで個展、南米でも各地でグループショーに参加し世界中で旺盛な活動をしています。 彼の仕事は彫刻からはじまっており、写真の仕事も素材に彫琢を加えるという意味で彫刻の手はずに近似しています。
写真は言うまでもなくペインティングと比べ絵空事を描くわけではありません。撮影ですくい取った、動かせぬ現実の素材に沿いながら、 デジタル加工を通じ新たな情景を私たちに開示します。マークと商標をことごとく欠いたガソリンスタンド、その詳細と具体を欠いているというのに より一層リアルな寂寥を伝えてくれる。むしろ写真の饒舌は風景の持つ匂いを妨げるというかのように彼は風景に彫琢を加えていくのです。
スカイラインという作品も下部に風景を沈めて、上部は大きな空間でしめる加工が施されています。ある時は景勝地であり、 ある時は恣意の地でそれは撮影されていますが、そのいずれも上部に大きな空白を戴いています。 それはその場所の濃い血霊を底部に押し込め封印した上、ゆっくりと素性を暴こうとするかのようです。写真でなければならぬ世界の解釈がここにはあって、 この手法だからこそ立ち現れる場所の臭気に溢れています。とりもなおさずそれはラルフ自身を開示していることにほかなりません。
本展はラルフ・ペーターズの日本における初の個展となり。オープニングレセプションに合わせ、作家も来日を予定しております。 どうか広くご喧伝いただきご高覧くださいますようご案内申し上げます。



作家略歴